虫歯になるとなぜ痛いのか?

みなさま、こんにちは
パンキーカラー(緑)が似合う宮本です!

みなさん、突然ですが、、
虫歯になるとなぜ歯が痛いのか?って、考えてことはありますか。

熱い物がしみる、冷たい物がしみる、甘い物がしみる、
この痛みの違いは何なのでしょうか。

原点回帰ではないですが、久しぶりに、そもそも虫歯とは何なのか、
なぜ痛むのか、お話していきたいと思います!

まず虫歯とは。

専門用語では、う蝕(うしょく)と呼びます。
口腔内には、口腔常在菌と呼ばれる多くの細菌が存在しています。

その中のミュータンス連鎖球菌を中心とする一群は、【う蝕の原因菌】として、
糖質(炭水化物)を分解して、【酸に変える】働きをします。

糖質中の砂糖の主成分であるスクロース(ショ糖)は、他の糖類
(ブドウ糖や果糖など)に比べて、特に酸産生能が良いので、
う蝕の重要な要因といえます。

う蝕の原因菌と酸、食物残渣(しょくもつざんさ:食べかす)、
唾液は結合して、まず【歯垢】となって歯に付着します。

歯垢の中で作られた酸はエナメル質を溶かし(脱灰)、やがて歯に穴を開けていきます。

最初期では、エナメル質の耐酸性と歯の再石灰化のため、
エナメル質表層は溶けにくく、またわずかながら溶けても戻せる状態にありますが、
脱灰量と再石灰化量の差により次第に大きく深く内部に侵食していきます。

う蝕がエナメル質に限局している間(いわゆるC1)は、歯は無痛ですが、
象牙質に達することにより、歯痛を覚えるようになります。

さらにう蝕が進展して、歯髄まで到達する過程で【歯髄炎】を併発する可能性があります。

この場合、激しい自発痛が発現し、耐えがたい状況になることがあります。

この歯髄炎の痛みは、ヒトが感じる【最強の痛み】のひとつですので、
この状態になると、我慢できずに歯科医院に駆け込むことになります。

歯冠(普段口の中に見えている歯の頭の部分)が崩壊し、う蝕が歯髄まで到達すると
髄腔内の内圧が下がるため、一過性に自発痛は消退したり、軽減したりします。

ただし、歯髄が感染した状態を放置し続けると、歯冠の歯質の崩壊は著しくなり、
また根尖(歯の根の先端部分)まで細菌感染が波及することになり、
やがて歯から外に出て歯根膜炎を引き起こし、拍動感を伴った鈍痛や咬合痛、
打診痛が生じることになります。

この時、根尖周囲に歯根膿瘍や歯根肉下種が生じることがあり、
感染の程度によっては歯瘻(しろう:フィステル)ができることもあります。
(歯茎にできるニキビのようなもの)

最終的には歯質の崩壊が進み、残根状態や自然に抜けてしまうか、
抜去することになります。

では、虫歯になるとなぜ歯が痛むのでしょうか。

すなわちこれは、う窩(虫歯の穴)が、象牙質まで達し、歯髄が痛みを
感じているということです。

歯の表面(エナメル質)には知覚がありません。

石灰化度が良いということもありますが、エナメル質に知覚があると、
食事のたびに色々な感覚が起こるので、たまったもんじゃないですよね。

歯髄はその内側の象牙質の保護のために存在しています。歯髄にある、
いわゆる神経はその象牙質の危険を感知するためにあると言ってよいでしょう。

痛みが起こらなければ、う窩を通じて細菌が歯髄、更には歯根膜を経由して
顎骨の内部まで侵入してきます。

痛みを起こし、その信号を全身に伝えることにより、この部に集中的に
戦闘部隊(バイ菌と戦う)と、修復部隊(壊れた組織を回復してやる)を
集めるというわけです。

これは身体中どこでも、怪我をしたり炎症が起こった時の共通の反応といえます。

う蝕(C2)も知覚過敏もそうですが、初期の段階では冷水痛が主です。

痛みの原因は熱いと膨張し、冷たいと収縮することによって、象牙細管内の組織液が移動するからです。(象牙細管:歯髄と象牙質の間に無数にある管のこと。その中は液で満たされていて、刺激によって液が動き、痛みとなって現れます)

象牙細管についての詳しいお話は、過去の私の知覚過敏についての回に載せています!

人体はおよそ37度に保たれています。熱いものを口に入れると言っても、
あまりに高温では火傷をしてしまいますので、せいぜい60度くらいが限度?!で、
実際に歯に触れるのは50度以下になっていると思われます。

冷たいものも限度がありますが、熱いものに比べて、許容範囲が広いと思われます。
カチカチの氷(マイナス10度くらい)でも入れられます。

体温と比較すれば、熱い味噌汁(50度)でしみるのと、アイスクリーム(0度)で
しみるのとでは、体温との温度差がより大きいのはアイスクリームですから、
冷たい物のほうがしみるのは当然です。

また、甘い物がしみるのは、化学物質の浸透圧せいで、これは体質によって
まちまちのようです。

冷温痛は、極端な状況では象牙質が完全に露出していなくても膨張や収縮により
発生しますが、化学物質の浸透圧の反応は、象牙細管が剥き出しに
開放されていなければ起こりません。

従って、甘い物がしみるということは確実に象牙質が露出して、象牙細管が
開いている証拠といえます。

う蝕が進行し、歯髄炎を起こすと状況が変わります。炎症を起こした組織は発熱し、
膨張傾向にあります。

ここに熱いものが加わると更に膨張を起こしますので、より激しい痛みを
感じることになります。

圧が下がらないと痛みは尾を引いて長引くことになりますね…

冷たい物を加えると、膨張は抑えられ、痛みが減退して、少しだけ楽になります。

漫画にあるような、親知らずが腫れた人が頭に包帯を巻いて氷のうを当てたり、
激しい痛みのある歯髄炎の人が氷をかじりながら来院してくるのは、そのためですね。

炎症がある場合は幹部をよく冷やしてやることで楽になり、入浴や運動、飲酒などして体温が上がるとより辛くなることを覚えておいていただけるといいと思います。

ただし、あくまでも炎症がある場合に限ったお話ですので、むやみに冷やすと悪影響となる場合もございますのでご注意ください。

当院で虫歯の治療をされたことがある方にはよくお話させていただいてることに
なりますが…

大人の虫歯、二次的な虫歯は痛みが出ない内に大きく進んでいることが多いです。

実際、虫歯イコール痛いと思われてる方は多いです。

しかし、虫歯は広がっているのに痛みを感じないという場合もあるので、
そちらについては処置後等に歯科衛生士よりご説明いたしますので、
詳しく聞きたい方はどんどん声をかけてくださいね。

寒い日が早く終わるのを心待ちにしている、毎朝布団が恋しい
宮本でした!!