皆さまこんにちは。
暑さも少しずつではありますが、和らいできましたね!
来週からは10月になり、2019年も残り3ヶ月となります。あっという間ですね…!
日々の流れを感じつつ、今回の豆知識は新人歯科衛生士の中薗がお送りしていきます。
テーマは初期虫歯についてです。
専門用語ではCO(シーオー)と呼ばれており、要観察歯というものです。
では、初期虫歯とはどういった症状なのかご説明していきます。
歯の表面には「エナメル質」があります。
そして、「CO=エナメル質の成分が溶け出した状態」です。
しかし、「エナメル質の成分が溶け出す」とは、具体的にどのような状態なのでしょうか?
エナメル質は、大半が「リン酸カルシウム」という物質で構成されています。
そのほか、亜鉛・クロム・マグネシウムなど約40種類の成分が含まれていますが、
ごく微量です。
ほとんどは「リン酸カルシウム」と考えて問題ありません。
口の中が酸性になると、リン酸カルシウムが溶けはじめます。
具体的には、リン酸カルシウムに含まれる「リン」と「カルシウム」が唾液のなかに溶けていきます。
エナメル質のリンとカルシウムが溶け出した段階なら、まだ物理的な穴はあいていません。
あくまでも、成分が溶け出しているだけです。
そのため、本当の意味で虫歯になっている、というわけではありません。
リンとカルシウムが溶けはじめた状態を「脱灰(だっかい)」と呼びます。
黒い穴が見えるような状態ではなく、見た目には次のような特徴があります。
○表面が白濁する
○奥歯の溝が茶色くなる
「CO」の段階では、「歯の変色」が唯一の自覚症状です。
痛みなどの症状は、まったくありません。
患者さんが自分で気づくことは少なく、学校の定期健診などで偶然見つかる例が多いようです。
「削らなくても治る」と言われている「CO」ですが、どのように治療するのでしょうか?
穴のあいていない「初期虫歯」をどのようにして治すのか、具体的な方法を確認していきましょう。
2-1 ブラッシング指導
歯医者さんによっては、「ブラッシング指導をして様子を見る」という選択をすることがあります。
脱灰しただけなら、自然に治る(または進行が止まる)可能性があるからです。
唾液には、もともと大量のリンやカルシウムが溶けこんでいます。
そのため、溶け出したリンとカルシウムが、自然にエナメル質の中に戻っていくことがあります。
この現象を「再石灰化(さいせっかいか)」と呼びます。
ブラッシング指導で正しいケア方法を覚えれば、再石灰化の確率は高まります。
ブラッシング以外にもフッ素を塗布したり歯質の強化を図ります。
初期虫歯は進行しないように、ご自分での予防と私達で行う予防が大切になってきます。
ブラッシング方法やフッ素について何か分からない事があれば、私達がしっかりとご説明しますのでお気軽にご相談下さい^ ^*
以上、中薗がお送りしました!