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親知らず、生える?生えない?

皆さまこんにちは。

中々梅雨が明けませんね。
折り畳み傘を持って出かけた日には雨に遭遇せず…
傘がない日に限って…天気予報に傘マークがついていない日に限って…

大雨に降られて濡れて帰った宮本です(泣)

今回は、なぜ、親知らずは生える人と生えない人がいるのかについてお話したいと思います。

まず、親知らずを含めて、歯が生えてこない場合には、2つの可能性があるといえます。

1つは、歯はあるけれど生えるスペースがなくて埋まっている場合。
もう1つは歯そのものがない場合です。

前者を『埋伏(まいふく)』と呼び、後者を『先天性欠如(略して“せんけつ”)』と呼んで区別します。

例えば、一般的に言われている八重歯。

上の犬歯が他の歯と重なるように生えて牙のように見えるものがあります。

(正確には、上顎犬歯の唇側転位といいます)

主な原因としては犬歯が生えてくるのが遅れ、スペースがなくなることにより、外側(唇側)にはじき出されてしまうということが挙げられます。

八重歯は、なんとか生えるスペースを見つけて生えてきたものになります。

ヒトをはじめ、生物はその環境に合わせて遺伝的に形を変えてきたと言われています。

一般によく使うところが特に発達したものを『進化』と呼び、逆に使われなくなった部分がマイナス方向に進化したものを『退化』と呼んでいます。

退化とはつまり、不要なものを切り捨てていくということですね。
これには、病的、日常的なものも含むようです。

原始時代と比較すると、現代では軟らかい食べ物が中心の食生活を送っています。そうなると、強靭な顎は不要になります。

使われなくなってきた顎は、細く小さくなっていく傾向が見られます。
現代では『小顔』などと言って、下顎がほっそりした人が増えているとされています。

その小顔の全てではありませんが、顎骨の発達が悪かったり、下顎を動かす咀嚼筋の発達が悪いことが原因の1つです。
小さな顎であれば、当然、歯は出ていくスペースがなく生えることができず、『埋伏』しやすくなります。

親知らず(智歯または第三大臼歯)は、もっとも退化傾向が強いと言われている歯です。
あまり噛まなくなった現代人にとって、もっとも不要な歯ということになります。
不要であるので、歯そのものが作られない…これが先天性欠如と呼ばれるものです。

この場合は、当たり前ですが、たとえ生えるスペースがあったとしても、いくら待っても歯は生えてきません。

埋伏か、先欠かどうかは、レントゲンを撮影すればすぐにわかります。
ご自分の親知らずに関して詳しく知りたい方は、担当衛生士にお尋ねくださいね!

宮本でした。