突然11月並みの気温とのことで、急に寒くて驚いてます、 宮本です。季節の変わり目、皆様風邪などひかないようお気をつけください。 さて、宮豆です。 顎関節症(がくかんせつしょう)という言葉を聞いたことがある方も、ない方もいらっしゃると思いますが… 早速お話を進めていきます。 顎関節症、割と身近?なフレーズかも!? まず、顎関節とは特殊な関節です。人体で唯一両側性であるということが最大の特徴です。(左右にありますね!) さらに上下左右前後と6つの方向に動くため、他の関節と比較してとても複雑にできています。 そのため様々な要因でこのバランスが崩れ、正常な機能ができなくなる可能性があります。 関節自体の異常はもちろん、それを動かす筋肉や靭帯から、精神・心理的な影響も現れることがあります。 顎関節に異常があると、簡単に顎関節症という言葉を使いますが、原因も色々あり、とても奥が深いです。確定的に顎関節症と診断するためには、造影法というレントゲンの撮影や、筋電図といった検査が必要とされています。 基本的には ・関節の雑音 ・開閉時の疼痛 ・機能(口を開ける)障害 この3つが、3兆候といわれているものです。 よく、朝起きると顎がガクガクする、カクンと音がするなどと言われる患者様がいらっしゃいます。こういった場合には、寝ている間に何か原因になることが起こっていると考えられます。 朝起きた時に顎周囲の筋肉痛や違和感があり、時間が経つとそれが消えていくのなら就寝中に歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があるといえます。 一晩中(数時間以上)咀嚼筋と顎関節を、使い続けていたのですから、当然の結果ですね。 また、寝返りを打たず左右どちらかに身体を傾けて寝ていたり、うつぶせ寝をしていたような場合、顎関節にも当然影響があります。 しかし、単純にこれだけが原因ならば顎関節症とはいえないでしょう。 硬いものを噛み続けると、顎関節に疲労を感じるなんていう方もいらっしゃいますよね。 軟らかいものしか食べなかったり、水分で流し込んだり、丸呑みするような食生活を送っている方が、スルメやモツや貝類などを食べると顎が疲れる、痛いなどと訴えることもよくあります。 筋肉ですから、下顎を動かし続ければ疲れますし、使い続ければ筋肉痛も起こります。 足を骨折して3ヶ月もギブスをすれば、使われなくなった筋肉がやせ細り、リハビリをしなければまともに歩けないのと同じ理屈です。 普段からまともに運動をしていない方が、急に腕立て伏せ100回とか、5キロ走ったなどというのと同じことが、顎関節で起こっているのではないでしょうか。 筋肉ですから鍛えれば強くなっていきますが、逆無理をしてしまうと関節を痛めてしまうのは身体中どこも同じですね。 顎関節症の原因は様々ですが、簡単に言ってしまえば、このような関節の障害の総称です。 もし関節の疲労や筋肉痛の原因が、そういった筋肉の退化からきているものであるならば、むしろ顎関節としての治療は必要ないのかなと思います。 リハビリをするように、まずガムなどをゆっくり噛むことから始めて、徐々に咀嚼筋を鍛えてみた方がいいかもしれません。 運動するとだるいからと、ゴロゴロしていて身体がなまってしまうように、硬いものを噛むと疲れるからと、軟らかいものばかり食べ続けていると、顎関節ばかりでなくその周囲 の筋肉も組織も衰えてきます。 普段からよく噛む習慣をつけ、硬いものを積極的に食べるようにしてみるといいかもしれません。 人間の身体には多少の不具合があってもそれを修正する能力があります。 機能に問題がなければ、多少の偏位や音の発生、疲労などは特に治療を始めなくても治ってしまっていたり、気にならない程度に緩和する可能性があります。 軽い違和感程度なら、経過をみていくのも構わないといえますね。(放置ではないですよ!) 顎関節症とは奥が深く、きちんと治療するのであれば、大学病院等で徹底的にやるべきかなといったところです。 (非常に長い時間がかかりそうですが…) 専門的な診療をしているところでないと確定診断は出ないでしょう。 ストレスが原因で起こっているものもありますし、本人の治癒能力によっては、放っておいても、身体が勝手に補正しながら数ヶ月で自然に解決する場合もあるようです。 当院でもご相談に乗ることは可能ですので、気にされている方がいらっしゃればいつでもお声掛けください。 |