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政府任せでは、老後だけではなく歯も守れない理由(その1)

皆さま、こんにちは。

最近歯科業界に携わる人との会合が多くあり、マメに参加し人脈を広げつつある院長の金村です(笑)

明るい話題も多く写真のように和気藹々と始まるのですが、
途中から良く出る話題、それは世界に比べ日本が如何に歯科後進国であるかということです。

日本の歯科業界は世界と比較して10年も20年も遅れており、私たちの歯科の常識は世界では非常識になっていることが多々あります。

その事実を歯医者の私たちは知っており、患者さんに説明する義務があるはずなのですが、積極的にアナウンスしようとしていないのが昭和、平成の歯科業界でした。

その結果、平均寿命は世界でもトップクラスにも関わらず、
高齢者のほぼ全員の歯が抜けているという悲惨な姿になっています。
今回は、そんな日本独特の非常識を紐解いていきます。

1)虫歯になって痛くなったら「歯医者さんで削って治してもらえばいい」と考えている人は多いのではないでしょうか?
しかし、この考えを持っているアナタの歯は残念ですがみるみるうちになくなります。

”虫歯は永遠に治らない。歯は治療すればするほど、死に近づく。”
これが世界の常識です。

虫歯治療は応急処置に過ぎず、完治ではないのです。

虫歯の治療というのは虫歯で失われた部分を材料であくまでも
「補う」治療であり、元どおりに治っているわけではありません。
そこが怪我や骨折の治療と違うところです。
歯は人体の臓器のなかで唯一、再生してくれない組織なのです。

2)日本人は歯を削ることにあまり抵抗がない。
その要因の一つとして、学校検診があげられます。

物心ついた時から毎年、学校の歯科検診を受け、虫歯があれば
「要治療」の紙をもらい、治療して「終了」の紙をもらったら、
「一件落着」した気分になりませんでしたか?
でも実はそうではないんですね。

虫歯は治療後も常に再発のリスクを抱えています。

なぜ、治療をしたにも関わらず、虫歯が治らないのか。

私たちは銀歯やプラスチック、セラミックなどの人工物を、
虫歯を削り取った部分に隙間なくぴったりとはめ込むという
イメージがありますが、実際は「全く隙間なく」ぴったり
はめ込むというのは非常に難しいことで、歯と人工物の間には
どうしてもミクロ単位の隙間が出来てしまいます。

「接着剤でぴったりつけるから大丈夫でしょ?」と思うかもしれませんが、接着剤も毎日の噛む力や温度の刺激などによって壊れてしまったり、溶け出してしまったりするものです。

そうするとその隙間は虫歯菌の格好の住みかになってしまいます。
虫歯は完全に除去することは出来ず、ミクロの隙間から何年もかけてアナタの歯を攻撃します。

歯は治療すればするほど、虫歯のリスクがあがる。詰め物をしたから完治ということではない。

虫歯を一度削って詰めものが入っている場所は、虫歯菌の住む面積がさらに増えるので、虫歯の再発するリスクはより高くなります。
つまり、歯は削れば削るほど菌の住処が増えるため、
虫歯のリスクは上がるのです。

歯を削ることに抵抗がない日本人の虫歯の常識は完全に間違えている

虫歯の治療をしたところでも、隙間が少しでもあると・・・

歯の下はこんなに虫歯が広がっている。

次回のブログでは、いかに2次虫歯を抑えるかについてお話します。

院長の金村でした!